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巻頭エッセイ


第831号 鮎沢さん(77)「季節の色53」:若竹色

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■ 1.巻頭エッセイ:
     鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.53
                 ≪【若竹色】わかたけいろ≫ (2018,5/2)
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ゴールデンウィークが始まりましたね。

鎌倉は日本だけではなく世界中からの観光客で賑わい、市内もあち
こち渋滞です。

さて、今回の日本の色は【若竹色】。

竹といえば竹取物語のかぐや姫を思い出すほどに、日本の文化にも
縁の深い植物です。

木のように年輪があるわけではなく、なかは空洞になっていて竹と
しか言いようがない常緑性の多年生植物なのですが、なんとイネ科
なんだそうです。

分類の仕方や種類の数え方には諸説あるようですが、一般に国内に
ある竹は約600種に及ぶとされ、世界に目を向ければなんと1,200種
ほどもあるそうです。

竹のあらゆる部分が使用可能で、葉はお茶や中医薬になり、枝は生
活資材になり、竹皮は包装材になり、幹に当たる竹稈(ちくかん)
は建築資材や新素材の繊維に使われ、竹墨や日本文化の工芸品、茶
道や華道の道具、笛や尺八などの楽器、竹刀や弓などの武道具など
にも使われますが、かぐや姫が出てきたのもここからです。

私の子供の頃にも、最も簡単な釣具は細い竹竿の先に糸をつけたも
ので、その竹ざおで釣りをしたのを覚えています。

そういえば、十数年前に「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」という
本がミリオンセラーになりましたが、昔は物干し竿も竹でできてい
て、よく「さおだけぇ〜」というさおだけ屋さんがダイハツのトラ
ックにスピーカーをつけて町内を回っていました。

そして竹といえばなんといっても筍。

旬は竹の種類によって若干前後するようですが、4月から5月と言わ
れ、春の風物詩にもなっています。

産地は意外にも福岡県、鹿児島県、熊本県で九州地方が多く、京都
は4位なんだそうです。

筍として美味しいのはなんといっても孟宗竹でほのかに甘い旨みが
あり、「初の味覚の王」とも言われています。

真竹は「苦竹」とも書き、筍に苦味があり、アクが強いです。

筍にはグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのうまみ成分
でもあるアミノ酸が含まれていて、疲労回復などにも良いそうです。

カリウムが豊富でナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血
圧に効果があるそうです。

大好きなのでよく食べすぎますが、アクが強いので食べ過ぎると吹
き出ものが出ます。

食物繊維を豊富にふくんでいるため、便秘や大腸がんなどの予防に
効果があるとされています。

竹は地下茎で全部が繋がっていて、枯れる時には竹やぶ全部が枯れ
るとも言われています。

それは竹の花が咲くときで、一斉に開花し、一斉に枯れるため、
「開花病」「十年枯病」などと呼ばれていたりします。

開花までの周期は長く、真竹ではほぼ120年のサイクル、孟宗竹は
67年目に開花したという事例があるようですが、現状ではまだよく
分かっていないようです。

筍はわずか数カ月で竹に成長すし、1日でマダケで121cm、モウソウ
チクで119cm伸びたという記録があるそうです。

家の裏山に竹やぶがありますが、1日でグングン伸びていくのは驚
きです。

筍は地面から出るか出ないかぐらいの時に採取するのだそうで、と
れたての時はまだ柔らかくて、生のまま刺身にして食べられると聞
いたことがあります。

その筍の刺身を食べたいというのが、夢です。

それでは、鮎沢玲子さんの季節で楽しむ日本の色 Vol.53
≪【若竹色】わかたけいろ≫ を、どうぞお読みください。

それでは、今日もすてきな一日を!
Have a nice day.

                           尚 記


       ………○…………○…………○………


実は今、自分で掘った筍(たけのこ)をあく抜きしながら、この
原稿を書いています。

米ぬかと唐辛子を一緒に入れた鍋から、ぐつぐつと沸騰する音が
聞こえてきます。

このまま30〜40分程度茹でるのです。
下茹でが終わったらなんの料理を作ろうか、と心が躍ります。

私は今日、人生初の「筍掘り」を体験してきました。

筍の生育には、表と裏があるそうです。

もしかしたら、どの植物もそうなのかもしれませんが、たくさん
育つ年と、そうでもない年が交互にくるそうです。

今年は成長が早いうえに、たくさんの筍が出る「表」の年。

「たくさん出ているので、よかったら採りに来ませんか?」と、
竹林を持つ旧家に住む方からのお誘いを受けて行ってきました。

地面からまさに「竹の子ども」という感じで、ちょこちょこと頭を
出しています。

落ち葉が敷きつめられた柔らかい地面は、まるでふかふかのベッド
のよう。

そこから目を覚ました筍たちが起きだしてきたのです。

なかにはすでに背高く伸びた子もいます。
それはあとで伐採するとのことです。

そのままにしておくと1年で暗い竹藪になってしまうほど生育が速
く、地面に日が差しこむ明るい状態の竹林を維持するのは、ほんと
うに大変なことなのだそうです。

「筍」という字は、一旬(いちじゅん・10日のこと)で、竹に成
長するという意味を表します。

それくらい竹の成長は速いのです。

今日は昨晩から降っていた雨が小止みになり、タイミング良くお昼
前に竹林に入ることができました。

雨雲が去って空は明るくなりはじめ、ときおり陽が差しこんでくる
竹林の景色はほんとうに美しくて、これまで本や色見本で見ていた
「若竹色」を、実物のものとして見ることができました。

爽やかな緑色。

みずみずしくもあり、凛とした堅さを感じさせる色でもあります。

若竹の幹は、やがて茶色の皮を一枚一枚脱ぎ捨てるように、まっす
ぐ上に伸びていきます。

みずみずしい若竹の幹には、規則正しく等間隔の節が作られていま
す。

筍を下茹でするため、縦に半分に切ったとき現れる梯子のような
「段々」・・・これが一つひとつの節になるのです。

当たり前と言ってしまえばそれまでですが、筍のうちからもう、
この形になる準備ができている・・・なんて健気なことでしょう。

なんだか、若いうちからまじめで一本気な性格の子を見るような
気持ちになります。

若竹に成長するはずだった筍を、私たちが料理して食べることは、
まさに「命」をいただいているのだ・・・そんな気持ちになった
人生初の「筍掘り」でした。

若干の筋肉痛も感じながら、新鮮なうちに美味しくいただきます。

(※こちらで画像とともに掲載をしています。
 https://ameblo.jp/aurasoma-unity/entry-12372380372.html


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鮎沢玲子(あゆさわ れいこ) プロフィール

有限会社「カラーズガーデン」代表。
英国オーラソーマ社公認ティーチャー。
栃木県宇都宮市生まれ 生家は染物屋を営む。
中学校美術教師を経て、インテリアコーディネータとして14年間
住宅メーカーに勤務。
2002年よりオーラソーマ・プラクティショナーとして独立開業。
2006年より公認ティーチャーとして活動中。
http://ameblo.jp/aurasoma-c-garden/


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